中間選挙に隠されたアメリカの亀裂

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人種で分裂するアメリカ
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(左: 「勝利宣言」をしたトランプ大統領  / 右: 民衆党支持者のテイラー・スウィフト )

  トランプ政権の国民的評価とされ中間選挙は、上院における共和党の勝利と下院における敗北で幕を閉じた。事前の予想通り、共和党は上院を征したが、下院の主導権を民衆党に奪われ、トランプ大統領にとっては痛手だ。いくらトランプに強固な支持者がいても、所詮、選挙は候補者の魅力や能力、および資金の豊富さで決まってしまうから、大統領が左右できるものではない。しかも、トランプに恨みを抱く主要メディアが、連日のように大統領批判を繰り広げ、“公平”を装いながら偏向報道を続けていたんだから、共和党の候補者が劣勢だったのも当然だろう。日本の視聴者だって、あからさまな民衆党寄りの番組構成を見れば、「こんな印象操作はやり過ぎだ」と思ったはずだ。ABCやCBS、NBC、CNNはもちろんのこと、「公共放送」を看板にするPBSも、トランプ非難一色なんだから呆れてしまうじゃないか。二年前の大統領選で煮え湯を飲まされた屈辱を忘れられないんだろう。

  日本の報道番組は上下両院のねじれ現象ばかりに注目するが、アメリカ政治の根本問題は、有権者の「質」に含まれている。つまり、現在のアメリカ社会は雑多な民族の混合体で、内政となればバルカン半島よりも分裂が激しい。例えば、選挙前にトランプ大統領は中南米からの「移民キャラバン」を取り上げたが、それに対する反応は種族によって異なっていた。南部や中西部の保守的な西歐系白人は概ねトランプに賛成したのに、ヒスパニック系国民や黒人、アジア人などはむしろ反撥を覚え、トランプを人種差別主義者と罵っていた。ここに深刻なアメリカの病がある。本来、不法移民はアメリカの法律を蹂躙する侵入者で、排斥するか処罰するのが普通である。ところが、中南米出身者やヒスパニック系帰化人の子供は、群れを成してやって来る密入国者に同情し、彼らを迎え入れようと思うのだ。何故か? それはヒスパニック系アメリカ人が、この不法移民と種族を共にする「仲間」であるからだ。確かに、いくらヒスパニック系とはいえ、カタギの生活を送る者なら、法律破りを「悪い」と考える。だが、彼らは惨めな姿でやって来る「同胞」を見て、「オレも昔はそうだったよなぁ」とか、「父さんや母さんも似たような境遇だったかも」と思ってしまうので、無碍に移民を排除できないのだ。アメリカ白人だって口には出さないが、「血は水よりも濃い」と解っているから、陰でヒスパニック系住民を「あいつら」と呼んで異邦人扱い。アメリカ人のナショナリズムは戦争の時だけで、平和な日常生活では別物だ。

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(左: アメリカに向かう南米の不法移民  /  右: アメリカ国籍を取得したヒスパニック系帰化人)

  黒人もトランプ大統領と共和党保守派に対して敵意を抱いている。ヒスパニック系移民に共鳴しない黒人でも、有色人種を嫌う白人層を「根っからのレイシスト」、あるいは「共通の敵」と考えているのだ。以前、マイケル・サンデル教授の「白熱授業」が日本でも話題になったが、彼のクラスに参加する黒人学生には特徴があった。
プラトンやアリストテレスの哲学については沈黙している受講生でも、テーマが人種問題となるや急に活き活きとしてくる。黒人学生は幼い頃から堆積している怨念を爆発させ、激しい口調で白人社会を批判していた。黒人が今日でも下層階級に甘んじているのは、目に見えない“構造的”な差別が現存し、奴隷制度の後遺症が未だに尾を曳いているからだ、と歎く。黒人が黒人の候補者に投票するのは、その政策や行政能力を理解しているからではない。「黒人だから」票を入れるのだ。立候補する者がベテランでもズブの素人でも構わない。黒人の代表は黒人しかいない、というのが本音である。ボルチモアやセント・ルイス、バーミンガムに住む下流黒人が、大統領選に出馬したバラク・オバマ上院議員に熱狂したのは、同じ悲しみと恨みを共有する「黒人」であったからだ。

  元々、アメリカ合衆国はイギリス人入植者が本国に叛旗を翻して建てたアングロ・サクソン人の共和国であった。共和政体を採ったのは、独自の王室と貴族を持っていなかったからで、建国の父祖は君主政体そのものについての怨念は持っていなかった。ギリシア・ローマの古典に通じていた指導者らは、君主と貴族を中心とする混合政体を理想としていたから、それに近い立憲政体を選んでいたのである。日本人はウィルソン大統領以降の「アメリカン・デモクラシー」を称讃しているが、アリストテレスに言わせれば、唾棄すべき衆愚政体に他ならない。大統領になったジョン・アダムズや財務長官になったアレグザンダー・ハミルトンなどは、デモクラットに程遠い人物で、どちらかと言えば貴族政支持者。当時の指導的アメリカ人は紳士階級による政治を望んでいた。日教組の赤い活動員は教えないけど、「デモクラティア」とは暴民主導の統治形態である。

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(左: 政治デモに参加する黒人  / 右: アメリカに住む黒人 )

  アメリカは連合王国から移住したイギリス人やスコット人が主流だったのに、第20世紀になってから続々と制定された移民法により、大量の異民族が流入し、入植者の子孫はマイノリティーとなってしまった。こうした国民の変質は深刻で、選挙は微妙な政策の賛否ではなく、人種間の対立となってしまったのだ。例えば、西歐系白人だけて構成される100名の村があったとする。こうしたコミュニティーでは軍事、外政、金融、税制などで意見の相違があっても、根本的な価値観での亀裂はない。たとえ白熱した議論や選挙となっても、だいたい51対49とか、58対48の僅差で決着がつく。ところが、その村に南米人やアフリカ黒人、アジア人、イスラム教徒のアラブ人が50名入ってくると、以前の均衡が崩壊し、保守的白人は劣勢となってしまうのだ。

  今までなら賛同者を約50名獲得すればよかったのに、移民社会になると75名以上の賛同者が必要になってくる。だが、白人の中には左翼思想に染まった愚者がいるので、彼らは移民の有色人種と同盟を組む。新たに入ってきた異邦人は自分達の私益だけを考え、コミュニティー全体の公益と将来を考えないから、保守的白人は怒り出す。しかし、異人種混淆社会では愛国的な保守派が過半数を取ることはない。裏切者の白人が存在する限り、保守派は傍流となってしまうのだ。「少数派」に転落した白人は、「俺たちの国だったのに」と不満を吐露するが、多数決原理の政体では諦めるしかない。だから、トランプを支持する白人には、祖国喪失の念を抱いている者が結構多いのではないか。民衆党が強いのは有色人種がこぞって民衆党に入り、共和党に見向きもしないからだろう。しかも、大金を稼ぐ富裕層にはリベラル派が多いので、巨大な政治献金が集まるし、共和党を憎むマスメディアという強い味方がいる。

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(左: テイラー・スウィフト  / 中央: マーシャ・ブラックバーン  / 右: フィル・ブレンデセン )

  ちょっと余談になるけど、人気歌手のテイラー・スウィフトが選挙前、今まで控えていた政治的発言を解禁し、民衆党支持を表明した。このテネシー州に住む歌姫は、地元の議員である民衆党の候補者フィル・ブレデセン(Phil Brendesen)を支持すると表明し、対抗馬の共和党議員マーシャ・ブラックバーン(Marsha Blackburn)を批判することで、リベラル派の大衆に媚びていた。テイラー氏によれば、上院選に出馬したブラックバーン氏はLGBTに冷たいとのことであったが、彼女は人身売買や麻薬の密売、不法移民の流入に反対し、財政赤字の削減にも取り組む姿勢を表明していた。一方、ブレンデセンにはセクハラ疑惑が浮上し、隠蔽工作も取りだたされていた。彼はセクハラ行為を闇に葬るため、調査資料をシュレッダーにかけて破棄したという。テイラー・スウィフトは確か、「女性の味方」であったはずだが、こうしたスケベ親爺をどう思っているのか? 保守派論客の中には、テイラー氏の政治的発言は人気取りの可能性があると疑っている者がいる。つまり、圧倒的に民衆党贔屓の藝能界で仕事をしているから、態度を曖昧にせず、嘘でもいいから「民衆党支持者」を表明した方が“お得”と判断した訳だ。

  確かに、音楽プロデューサーとか映画監督、タニマチの大御所などには、熱烈な民衆党支持者がウジャウジャいるから、「私もアナタと同じデモクラットよ」と発表した方が色々と利益になる。もし、保守的なテネシー州民に共鳴し、共和党支持者と表明したら藝能界ではアウトだ。南部出身の白人美女がトランプ支持などを口にしたら、一瞬で多くのファンを失うし、メディアからの総攻撃を覚悟せねばならない。だから、頭が空っぽな歌手に附き添う有能なマネージャーは、じゃじゃ馬娘を説き伏せ、無理矢理にでも民衆党贔屓に仕立て上げるのだ。テイラー氏が本物の民衆党支持者なのかどうか、は定かではない。だが、金の卵を産む雌鳥は、象(共和党のマスコット)じゃなくてロバ(民衆党のマスコット)に載せるのが正解だ。ちなみに、テイラー氏が推薦したブレンデセンは落選し、下院から上院に鞍替えしたブラックバーン氏が見事当選を果たした。しかも、62%対36%の圧倒的勝利で、26ポイントの大差をつけていたのだ。何はともあれ、テイラー氏に嫌われたブラックバーン氏は大勢の有権者に好かれており、テイラー氏のファンにも裏切者がいた可能性がある。

多民族・多文化主義に汚染されたアメリカ社会

  今回の中間選挙で注目すべきは、多民族社会を反映する候補者が現れたことだ。例えば、PBSをはじめとする左翼メディアは、ジョージアの州知事選に出馬したステイシー・アブラムズ(Stacy Abrams)を熱心に応援していた。もし、彼女が当選していたら、ジョージア州で初の黒人女性知事になっていただろう。しかし、現実は厳しく、共和党の候補者である白人の州務長官ブライアン・ケンプ(Brian Kemp)が当選した。主要メディアは落胆したが、その開票結果は戦慄すべきもので、ケンプ氏が50.8%を獲得したものの、アブラムズ氏は48.3%も獲得していたのだ。以前のジョージア州なら黒人候補者など論外で、得票率だって40%に届かず、予備選すら勝ち抜くのも難しい。しかし、このまま黒人やヒスパニックの人口が増えてしまえば、やがて白人の牙城も崩れ、黒人知事誕生の可能性もある。

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(左: ステイシー・アブラムズ  / 中央: ブライアン・ケンプ  /  右: アレグザンドリア・オカシオ・コルテス)

  不気味なことに、多文化・多民族主義の津波は全米に広がっている。ニューヨーク州では黒人女性で最年少の下院議員が誕生し、マスコミの話題をさらっていた。民衆党のアレグザンドリア・オカシオ・コルテス(Alexandra Ocasio-Cortez)氏はブロンクス生まれのプエルト・リコ系アメリカ人で、まだ29歳の新人議員だ。マスコミはこうした出世ストーリーが大好きだから、一年前までウエイトレスやバーテンダーとして働いていた素人議員を持て囃し、期待の星と評して大はしゃぎ。だが、コルテス議員の素性や政治的思想については“さらり”と触れるだけ。彼女は極左のユダヤ人バーニー・サンダース議員の大統領選挙を手伝ったほど熱心な社会主義者で、「米国社会民衆主義者(Democratic Socialists of America)」という左翼団体に属している。また、彼女を推薦する応援団も極左組織ばかりで、「ムヴ・オン(MoveOn)」とか「ジャスティス・デモクラッツ(Justice Democrats)」「ブラック・ライヴス・マター(Black Lives Matter)」「デモクラシー・ファ・アメリカ(Democracy for America)」という名前を聞けば寒気がする。彼女は医療福祉や教育を重視する「進歩派(Progressive)」を表明しているが、その歩む道は白人の通路ではなく、黒人やヒスパニックが群れる歩行者天国に違いない。

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(左: ジャハナ・ヘイズ  / 中央: ヴェロニカ・エスコバール /  右: アヤナ・プレスリー)

  アメリカの人口に有色人種が占める割合が増えれば、黒人やヒスパニックの政治家が誕生するのは必定だ。白人が多いコネティカット州でも初の黒人が下院に出馬し、民衆党のジャハナ・ヘイズ(Jahana Hays)が当選した。ヒスパニック系住民が増加するテキサス州でも初のラテン系下院議員が誕生し、ヴェロニカ・エスコバール(Veronica Escobar)とシルヴィア・ガルシア(Sylvia Garcia)の二人が当選を果たした。リベラル派の白人が主流となっているマサチューセッツでも黒人候補が現れ、アヤナ・プレスリー(Ayanna Pressley)が下院議員に選ばれた。白人が多数派のカンザス州でもマイノリティーが躍進し、シャリス・デイヴィッズ(Sharice Davids)がネイティヴ・アメリカンとして初の下院議員となった。ニュー・メキシコ州も同様で、デブラ・ハーランド(Debra Haaland)が民衆党の候補者となり、ネイティヴ・アメリカンとして初の下院議員となっている。

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(左: シルヴィア・ガルシア  / 中央: シャリス・デイヴィッズ  / 右: デブラ・ハーランド )

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  ソマリア難民や中東アジア系の移民が大量に流れ込んだミネソタ州では、驚愕の事態が起こっていた。この州にはスカンジナヴィア系の住民が多かったが、近年、その割合が低下し、有色人種があちこちで目立つようになっている。昔のミネソタでは考えられないが、パレスチナ系のラシーダ・トライブが出馬し、下院議員になってしまった。以前、彼女はトランプ大統領の演説会場に乗り込み、大声を上げてトランプを罵倒したので、警備員に抱えられて排除されたことがある。トランプへの非難は、政策上の相違ではなく、人種・民族的憎悪によるものであろう。もう一人の民主党候補者であるイルハン・オマール(Ilhan Omar)はモガディシオ生まれで、ソマリア人のイスラム教徒ときている。彼女は1995年に米国にやって来たソマリア移民の娘で、女性問題や教育改革を旗印にした「進歩派」らしい。ミネソタ州に住む共和党保守派にとっては、立ち眩みがして膝から崩れ落ちそうになるくらいの衝撃だ。気前よく移民や難民を受け容れるアホが多いと、こういう結果になるという見本がミネソタ州である。

  多文化主義に冒されたアメリカにはもはやタブーが無い。先ほど紹介したシャリス・デイヴィッズ議員は、母子家庭で育ったレズビアンだ。そして、リベラル色の濃いコロラド州では、ジャレッド・ポリス(Jared Polis)がゲイとして初の州知事となった。オレゴン州でも性的異常者が知事に再選され、マスコミの話題を集めている。オレゴンで州務長官から州知事に昇格したケイト・ブラウン(Katherine Brown)は、2016年に第一期目を務め、今回の選挙で再選を果たした。彼女はバイセクシャルであるが、ジョン・リトルという亭主を持っており、彼の連れ子を育てていた。両方の「性」を有しているということは、女性を見ても性的興奮を覚えるということなのか。もし、女性と浮気でもしたら、夫のジョンは「男」としての立場が無い。女に女房を取られた亭主なんて、酒場で馬鹿にされるだけだ。

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(左: ゲイのジャレット・ポリス  /  中央: 「バイセクシャル」のケイト・ブラウン  / 右: 元「男」のクリスティーン・ハルクウィスト )

  もう呆れてしまうけど、ヴァーモント州では性転換者が知事候補者になっていた。「ヴァーモント・エレクトリック社」の元経営者クリスティーン・ハルクウィスト(Christine Hallquist)は、共和党のフィル・スコット(Phil Scott)に対抗して出馬したが、敢えなく落選。スコット氏が55%の得票数を獲得し、ハルクウィスト氏は40%に留まった。それでも、こんなオッサンに四割ほどの支持が集まったのだから、リベラル派が盤踞するアメリカ東部は本当に恐ろしい。ハルクウィスト氏にはちゃんと妻がいて、二人の子供をもうけており、孫も二人いるそうだ。「女」に移行する前、彼はパトリシア夫人に「結婚前から女としての側面を持っていた」と告白したそうで、周囲の者に対しては2015年に公の席で発表した。いくら家族が承認したとはいえ、女性の服を身につける60代の「元男性」なんて気持ち悪い。日本人だと自分の父親が「女」に変身すれば、恥ずかしくて友達に話せないし、自己防衛として「オヤジとは関係無いよ」と開き直るだろう。

  人種で分断されたアメリカ国民は、何かと言えば「共和党や民主党を越えたアメリカ人」という理念に酔うが、実際の生活では容姿と性別が基本である。いくら「人間は皆平等」と謳っても、人種が違えば友達になろうとは思わないし、会話をしていてもくつろぐことはできない。例えば、白人同士なら黒人の犯罪者を見て「あんな奴ら」と吐き捨てて、昔ながらの嫌悪感を共有できるが、黒人が同席していると、人種にまつわる話題を避けなければならない。結婚相手を選ぶ時だって問題が生じてくる。もし、白人男性が黒人女性を妻とすれば、生まれてくる子供の顔附きが異質になってしまうし、両親や兄弟からの反対だって有り得る。また、西歐系の白人女性が南米出身者やヒスパニック系の男性と結婚すれば、彼女の生活や嗜好は西歐的なものからラテン系のものに変わる可能性が高い。メキシコからの移民や難民を夫と共にテレビで観れば、「あんな人達を追い出すべきよ !」とは言えず、「政府は彼らを受け容れるべきよ !」と意見を変えてしまうだろう。混血児を産んだ白人の母親なら、ヒスパニック移民に対して寛容になってしまうものだ。

  トランプ大統領は2020年の再選を目指しているが、その野心には多くの障碍が立ち塞がり、今の人気だけでは叶えることはできない。というのも、二年前に投票してくれた白人の何割かが、マスコミに誘導されて離れてしまう危険性があるからだ。いくらトランプがツイッターで「フェイク・ニューズ」を連呼しても、やはりテレビや新聞を媒介とした勢力には太刀打ちできない。再選前に民衆を熱狂させる戦争とか、恐怖を煽るテロ事件のような衝撃が起これば別だが、このまま反トランプ報道が持続すれば、彼の再選は困難となる。何しろ、民衆党に結集する左翼議員と怒れる有色人種は、肉体から発せられる憎しみが原動力となっているから、とても厄介だ。たとえ、北朝鮮の非核化を実現したとしても、外政に無頓着な大衆には響かない。「白人のアメリカ」を嫌うヒスパニックや奴隷の過去を恨むアフリカ系、とりあえず民衆党に入るアジア系、不気味なアラブ系イスラム教徒、左翼が本業のユダヤ人は日に日に増えている。PRRIという研究機関の調査によれば、アメリカは分断されていると考える白人が結構いるそうで、「昔より悪くなった」と答える白人も多かった。はっきりとした根拠を示すことはできないが、皮膚感覚で「これはマズい」と思う白人層がある程度いるようだ。こうした不安を感じる白人がトランプをこっそり支持したんじゃないか。一般の日本人はまだ呑気に構えているけど、いずれ我々にも「民族で分断されている」と気付く日が来る。ただし、その原因を引き起こした政治家は責任を取らない。あの世に旅立った人もいるから仕方ないのかもね。


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Source: 無敵の太陽

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