カーナビのワンセグで受信料を支払えと言っているNHKの裁判での主張を文章にしました

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第2被告【NHK】の主張
以下に主張するとおり、原告は、放送法6 4条1項本文にいう「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者」に該当し、かつ、本件カーナビは、放送法6 4条1項ただし書にいう「放送の受信を目的としない受信設備」に該当しないから、原告は、被告との間で、本件カーナビについて、契約種別を地上契約とする放送受信契約を締結する義務を負う。したがって、原告の請求には理由がない。
1ワンセグの意義
ワンセグとは、地上デジタル放送の周波数帯域1チャンネルを構成する1 3のセグメントのうち1セグメントを用いて行われる、携帯電話・移動端末向けの地上デジタル放送サビスである。通常の地上デジタル放送は1 2のセグメントを用いるのに対し、ワンセグ放送は残りの1セグメントを用いることから、「ワンセグ」と呼ばれている。
視聴者は、ワンセグ対応の受信機(カーナビ、車載テレビ、携帯電話等) によって、通常の据え置き型テレビ等で視聴しているのと同じ地上デジタル放送の番組を視聴することができるはか、データ放送サービスも利用することができる。ワンセグ放送は、電波の受信能力が高く、高度なエラー訂正機能を備えていること等から、移動中であっても安定して放送を受信することができ、また、通常の地上デジタル放送に比してデータサイズが小さいため、通常の地上デジタル放送を受信することが困難な地域であっても放送を受信しやすいというメリットがある。なお、ワンセグにおいては、ハイビジョン画質の地上デジタル放送を圧縮して放送しているが、ワンセグはカーナビのような小さな画面で視聴することが想定されているため、十分に視聴できるクオリティが提供されている(以上につき、乙1被告ホームページ、乙 2 :デジタル放送研究会「図解デジタル放送の技術とサービス」1 4 2 ~ 1 4 9頁参照)。
そして、ワンセグ機能付きカーナビにおいては、そのワンセグ機能が正常に機能している限り、被告の地上系1によるテレビジョン放送を受信する、ことができることから、以下においては、本件カナビが被告の地上系によるテレビジョン放送を受信することのできる機能を備えていることを前提として、被告の主張を述べる。

2放送法及び受信規約
放送法6 4条1項は、「協会(被告注.被告を指す。以下、同じ。)の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。」と規定する(以下、同項にいう受信設備の設置者を「受信者」といい、被告及び受信者間の放送受信契約を「受信契約」という。)。また、受信契約の契約条項について、放送法6 4条3項は、「協会は、第一項の契約(被告注:受信契約を指す。)の条項については、あらかじめ、総務大臣の認可を受けなければならない。」と規定する。
これを受けて、被告は、受信契約の条項として、総務大臣の認可を受けた上で、日本放送協会放送受信規約(以下、「受信規約」という。)を定め、ウェブサイト等を利用してその内容を一般に公開している。受信規約は、適宜、総務大臣の認可を受けて改定されているが、本書面提出の日時点で有効な受信規約(乙3。以下、「現行受信規約」という。)においては、受信者が設置した受信設備(現行受信規約においては、「受信機」又は「テレビジョン受信機」と規定されている。)の種別に応じて、地上契約又は衛星契約のいずれかを締結するものとされている。すなわち、「地上系によるテレビジョン放送のみを受信できるテレビジョン受信機を設置(使用できる状態におくことをいう。以下同じ。)した者は地上契約、衛星系によるテレビジョン放送を受信できるテレビジョン受信機を設置した者は衛星契約を締結しなければならない。」(現行受信規約1条2項本文)とされている。
そして、現行受信規約2条1項は、「放送受信契約は、世帯ごとに行なうものとする。ただし、同一の世帯に属する2以上の住居に設置する受信機については、その受信機を設置する住居ごととする。」と規定し、また、同条
3項は、「第1項に規定する世帯とは、住居および生計をともにする者の集まりまたは独立して住居もしくは生計を維持する単身者をいい、世帯構成員の自家用自動車等営業用以外の移動体については住居の一部とみなす。」と規定し、世帯構成員の自家用自動車は住居の一部とみなされることを定めている。
したがって、自らが所有する自家用自動車にワンセグ機能付きカーナビを設置している者は、他にテレビジョン放送を受信することのできる受信設備をその住居に設置していないとしても、被告との間で、契約種別を地上契約とする受信契約を締結する義務を負う(なお、ワンセグ機能付き携帯電話を保有する者が受信契約締結義務を負う旨判示した裁判例として、東京高等裁判所平成3 0年3月2 6日判決(乙4 )、東京高等裁判所平成3 0年3月 2日判決(乙5 )、東京高等裁判所平成3 0年3月2 2日判決(乙6 )、大阪地方裁判所平成2 9年1 0月1 3日判決(乙7 )が存在するつ。
3原告が受信契約締結義務を負うことについて
( 1 )原告は、「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者」 (放送法6 4条1項本文)に該当すること
ア放送法6 4条1項にいう「設置」とは、被告の放送を受信することのできる受信設備を使用できる状態におくことを意味する(現行受信規約(乙 3 ) 1条2項本文、乙4乃至乙7参照)。
そして、原告は、被告の放送を受信する機能を有するワンセグ機能付きカーナビ(本件カーナビ)を本件自家用自動車に設置し、もって本件カーナビを使用できる状態においているのであるから、放送法6 4条1項に基づき、被告との間で受信契約を締結する義務を負う。
イこれに対し、原告は、自宅敷地内では本件カーナビで被告の放送を受信できないことから、放送法6 4条1項本文に該当しないと主張する(訴状の第4・2項① )。
しかしながら、自家用自動車は、一般的に、移動のために使用するものであり、常に所有者の自宅敷地内に停められているということは通常想定されない。また、自家用自動車に設置されたカーナビのワンセグ機能についても、一般的に、自宅敷地内ではなく、当該自動車での移動中に又は移動先で利用することが想定されている。したがって、自宅敷地内においては自家用自動車に設置されたワンセグ機能付きカーナビによって被告の放送を受信することができない場合であっても、自家用自動車の通常の使用において、すなわち自宅敷地外に移動すれば、被告の放送を受信することができるのであるから、そのような場合であっても、ワンセグ機能付きカーナビの設置者が「協会の放送を受信することのできる受信設備」(放送法6 4条1項本文)を使用できる状態においていることに変わりはない。
したがって、仮に、原告の自宅敷地内においては本件カーナビによって被告の放送を受信することができないとしても、原告が「協会の放送を受信することのできる受信設備」(本件カーナビ)をいつでも使用できる状態においていることに変わりはないから、原告は「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者」に該当し、本件カーナビについて被告との間で受信契約を締結する義務を負う。
ウなお、原告の自宅付近(栃木県芳賀郡茂本町付近) においては、ワンセグ機能付きのカナビで、被告の地上系によるテレビジョン放送を受信することができることが確認されている(乙1 1 :写真撮影報告書)。したがって、原告は、本件自家用自動車を自宅から少し移動さぜれば直ちに本件カーナビで被告の地上系によるテレビジョン放送を受信することができるのであるから、原告が「協会の放送を受信することのできる受信設備」(本件カーナビ)をいつでも使用できる状態においているというべきことはより一層明らかである。
( 2 )本件カ-ナビは「放送の受信を目的としない受信設備」(放送法6 4 条1項ただし書)に該当しないこと
原告は、訴状において、本件力-ナビでワンセグ放送を受信したことはなく、今後も受信する予定はないため、放送法6 4条1項ただし書により放送受信契約締結義務を負わないと主張する(訴状の第4・2項② )。この主張は、原告において実際に本件カーナビで被告の放送を視聴したことはなく、今後も視聴する予定はないため、本件カーナビは「放送の受信を目的としない受信設備」(放送法6 4条1項ただし書)に該当するという趣旨の主張であると理解される。
しかしながら、放送法6 4条1項ただし書にいう「放送の受信を目的としない受信設備」とは、電波監視用の受信設備、電気店の店頭に陳列された受信設備、公的機関の研究開発用の受信設備、受信評価を行うなどの電波監理用の受信設備等(乙1 2 :放送法逐条解説1 7 5頁)、放送の受信を目的としないことが客観的、外形的に明らかな場合をいうものであり、たとえ受信設備の設置者が実際に放送を視聴していなかったり、主観的に放送の受信を目的としない旨の意思を有していたりしたとしても、そのことをもって当該受信設備が「放送の受信を目的としない受信設備」に該当することになるものではない(乙1 3 :東京高等裁判所平成2 9年2月2日判決( 2 ~ 4頁)本件における原告の主張も、原告が実際には放送を視聴しておらず、また主観的に放送の受信を目的としない意思を有している旨の主張に過ぎず、本件カーナビが放送の受信を目的としないことが客観的、外形的に明らかであるという事情は存在しない。したがって、本件カーナビは、「放送の受信を目的としない受信設備」(放送法6 4条1項ただし書)に該当しない。
4結論
以上のとおり、原告は、被告との間で、本件カーナビについて、契約種別を地上契約とする受信契約を締結する義務を負うから、原告の請求には理由がない。よって、原告の請求は速やかに棄却されるべきである。
以 上
Source: NHKから国民を守る党 公式ブログ

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